Last updated 2005.12.29 Thu.


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WE-4RII
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1. 研究目的    2. ハードウェア構成    3. システム構成    4. 謝辞   

1. 研究目的
本研究では,ロボットとのインタラクション中に,人間がロボットから受ける心理的影響を客観的に計測することを目標としています.心理的影響は緊張度、感情,意識にでると考えられます.そしてこれらは人間の生理指標と動きをとることにより計測できるのではないかと考えました.これにより心理的影響の計測装置の実現を目指します.2005年度は生理指標計測システムWB-1(Waseda Bioinstrumentation system No.1)を開発しました.

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2. ハードウェア構成
生理指標計測システムWB-1はモーションキャプチャ,心電計,脈波計,呼吸計,発汗計より構成されております. 総重量は2.2[kg]となっており,電池により駆動します.以下で詳細を説明します.
(各写真をクリックすると拡大表示, 各計測器名をクリックすると説明ページへリンクします.)

Fig.2.1 WB-1_OBLIQUE Fig.2.2 Instruments
Fig.2.1 WB-1(装着図)
Fig.2.2 WB-1(各計測器)
2.1 モーションキャプチャ
モーションキャプチャは,各関節にポテンショメータを配置したシリアルリンク機構の機械式のモーションキャプチャになっています.自由度は両腕で24自由度です.背中から肩までに6自由度を配置することにより,肩のすくみなどに見られる肩の回転中心の移動を計測することができます.

Fig.2.3 Motion Capture Overview Motion_capture_video
↑画像をクリックすることにより実験映像
を見ることができます.
(1分2秒 MPEG形式 10.3MB)
ムービーが見れない場合は一度ファイルを
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Fig.2.3 モーションキャプチャ(全体図)

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2.2 心電計
心電計は,心臓の活動の際に生じる微弱な電流を,体表面に電極を貼ることにより,計測します.他の筋電がのらないよう筋肉の少ない胸骨正中線上に,電極を貼り付けました.
また,閾値を設定することにより心拍数を算出します.

Fig.2.5 ECG
Fig.2.4 Electrode
Fig.2.4 心電電極位置
Fig.2.5 心電図(安静時)

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2.3 脈波計
脈波計は小指にLEDを照射し,その透過光をフォトダイオードを用いて計測することにより,血流量の変化を求め,計測します.
また脈波と心電図よりPWTT(脈波伝播時間)が求められ,これより血圧の相対変化を見ることができます.

Fig.2.7 Pulse Wave
Fig.2.7 脈波波形(安静時)
Fig.2.6 PW Principal
Fig.2.8 PWTT
Fig.2.6 脈波計測原理図
Fig.2.8 PWTT(脈波伝播時間)

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2.4 呼吸計
呼吸計はひずみゲージを貼り付けたゴムバンドを,胸部,腹部に巻きつけ,計測します.
胸式呼吸と腹式呼吸の両呼吸法を計測できます.
Fig.2.9 breath_principal Fig.2.10 respiration
Fig.2.9 呼吸計
Fig.2.10 呼吸波形(安静時)

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2.5 発汗計
発汗計は,人指し指と中指に電極を貼り付け,その間に微弱な電流を流すことで,皮膚抵抗の変化を計測します.
これにより手のひらに現れる精神性の発汗を求めます.
Fig.2.11 SRC electrode Fig.2.12 perspiration
Fig.2.11 発汗計電極位置
Fig.2.12 発汗波形

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3. システム構成
各計測装置により計測されたデータは,フィルタ処理したのちPICマイコンによりA/D変換され,RS232によりPCへと通信されます.

Fig.3.1 system chart
Fig.3.1 システム構成図

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4. 謝辞
本研究は早稲田大学ヒューマノイド研究所にて行われました.本研究所のヒューマノイドコンソーシアムへの参加企業に対して感謝の意を表します.また本研究はヒューマノイド国際研究所ROBOCASAにて行われました.イタリア外務省文化交流振興局の研究・振興産業応用事業に感謝致します.さらに,本研究の一部は,岐阜県からの委託であるWABOT-HOUSE プロジェクトにより行われました.ここに謝意を表します.最後に,研究に協力頂きました聖アンナ大学院大学ARTS Lab,ソリッドワークス・ジャパン(株),(株) NTT ドコモ,早稲田大学理工学総合研究センター,早稲田大学文学部木村裕教授に感謝の意を表します.

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